よだかの星の一節

ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。そしてそのただ一つの僕がこんどは鷹に殺される。それがこんなにつらいのだ。ああ、つらい、つらい。僕はもう虫をたべないでえて死のう。いやその前にもう鷹が僕を殺すだろう。いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう。

生きるか死ぬか

もう死んだほうが楽なのはわかっているのだが、惰性で生きている。
毒薬があればすぐ飲むだろう。

体中がアトピーで痛い。
いっそ殺してほしい。

こんな状態でいいことを一つ話せという女上司はどうかしている。
ポジティブ思考をネットで読んだか知らないが、一回体を代わってみたらそんなことを言えないのがわかると思う。

啓蒙+2

新薬のレキサルティが僕の啓蒙を増やす。
レキサルティは幻覚・妄想状態、鬱状態を改善するものだ。

その有難い新薬のおかげで周りが見えてきた。

まず、僕は電車の前方車両にいる変なおじさんにすぎないということだ。
前方車両にいる変なおじさんは奇異な目で見られるだけで、希望や夢を持ったりしない。

次にわかったことは僕は病人にすぎないということだ。病院にいる人間は愛だの恋だのに悩んでいる暇はない。

職場で上司に手をあげるのがナースコールを押す病人みたいだ。今日は誰とも話したくなかった。

病状はよくなっているのか悪くなっているのか分からない。