バナナマン 日村勇紀さん

バナナマンの日村勇紀さんは、日本で最も面白い芸人の一人だ。顔が特徴的で、芸風が下ネタよりなので、女性受けはわるいかもしれないが、すべてにおいて全力で取り組む姿勢は他の芸人にはない。彼は時々、牛乳を噴出したことの罰や、恋愛関係でミスした時、理不尽かつ過剰にボコボコにされる。自ら炭酸水を何度も飲んだり、スタンガンをうけたりすることもある。そのときに「死んじゃうよ」というのだが、それがとても面白いのだ。彼は、自分の体の管理に興味がない。自宅に鏡もあまりないと考えられる。自分が醜い存在、世間から下に見られる存在を自覚しながら、相方の設楽統さん(彼もまた能力が非常に高い人だ)の書いたネタを全力でやる。途中で滑っても最後までやり切る。握手会で、知らない女性が溜飲を下げるためにビンタされても笑っている。彼の内面はあまりよくはない、聖人君子ではない(それはすべての人にいえるのだが)。だがしかし日村さんには、芸人日村勇紀という人を笑わせる強力なペルソナがある。毎年星野源さんが、彼のためだけに(バナナマンのためだけに)曲を作るのはそういう理由だと考えられる。