ユング心理学 総括 男性、女性

現代社会においてユング心理学で有用なのは、アニマとアニムスであると私は考えている。人間は外見が9割であることは、就職活動をした日本人ならほぼ全員が認めていることだろう。外見がよい女性はそれだけで採用率が高い。なぜなら、その女性がいるだけで、職場の雰囲気がよくなるし、男性の離職率がさがるからである。男女問わず、容姿のいい者は性的に自由であり、周りの劣等感だらけの男性よりも自信がついて、さらに良い結果を残すであろう。容姿の悪い人がペルソナを磨いたとしても、よい人、徳の高い人で終わる。(芸人のバカリズムさんは「よい人=死んでもよい人」とシニカルに批判する)ファンタジー小説や、ゲームに親しんでいる若い人にとって、そのような坊さんのようなペルソナにあこがれを持つ人は絶対に少ないと断言できる。そして、そういう人でイケメンでない人は、整形をしない限り、絶対にファンタジーの主人公のペルソナは手に入らない。

そういった意味では、ペルソナは最早、ただの会社勤めの人のためのマナー講座のようなものでしかなくて、内的なアニマ、アニムスを磨くべきだと私は考える。

極端な個人社会で、外界に絶望している人々にとっては、自意識過剰に着飾ったペルソナはかえって害である。容姿の良くない人が長時間化粧しても、美人の人の短時間の薄化粧に負けてしまうのである。皮膚病やアレルギー持ちの人が、赤みを消すのに抗生物質やサプリメントや栄養管理をしっかりしても、肌の美しい人にはかなわないのである。そんな風に合理的な考えが蔓延すると(知的レベルが上がった結果ではあるが)昔のオタクの心像のように服装や清潔感に注意を払わなくなる。

そして、ここ数百年の歴史で、結婚に対して、コンプライアンスのようなものが欧米にできあがると、もはや結婚は拘束でしかなくなり、永遠の愛を夢見た女性も覚めたらすぐに離婚して、アニムスを投影して過保護に育ったが、両親の幼い歪んだ愛で育った病的な子どもがあふれかえる。

社会学者の偉い先生がいくら親や子どもを教育しても、若い人にとっては恋愛すらコストが高くて、リターンが少ないつまらないものに映るのは仕方がない。永遠の愛があるのなら、大勢の人がそれを真似するだろうし、何分かに一回離婚するなどという現象は起きないはずという簡単な類推は小学生でもできるからである。ネットの普及で、現実の女性より美しい女優のエロ動画の存在や両親の不満や社会の閉塞感もこれに拍車をかける。

影やアニマ、アニムスと対決して、経験を深めるべきである。その際、ネット内にしろ、家族、学校、会社で軋轢が生じてもいいだろう。生きているのはあなた自身であり、親や社会や”なんとなくそうしたほうがいい風習”の害がない人形としてのあなたではない。