心理テクニック 1 Foot in the door

およそ、心理テクニックと言うものは、素人がする手品やイカサマのようであり、素人相手には使えても、経験の深い大人には通用しない。また、効果期間も短期であり、一回ヤれたとしても、それが限度である。

恋愛に長期的に使える心理テクニックというものがあるとすれば、闇金ウシジマくんにでてくる洗脳くんというナルシストのキモ男がやったように、監禁して、食事を与えず、徐々に洗脳していくタイプの犯罪である。

とはいえ、基本的なサマ(イカサマ)を知っていれば、詐欺の手口はそれの組み合わせでしかないため、詐欺からの自己防衛として有益であるため、基本の3つの説得術をまず、示す。

①Foot in the door (断る自由を奪う)

芸人の『和牛』の漫才で、服屋の店員が嫌いというネタがある。服屋の店員は、マニュアルとして心理テクニックを使用してくる。試着をさせ、ほめて、買わせる。そして、最後には荷物を持って、客を勝たせた気分にさせる。これは心理テクニックの複合技で素晴らしい技術だが、詐欺に近い。

人間は最初の依頼に対しては自由である。断ることも、保留することも、承諾することも自由である。だが、最初の依頼を承諾してしまうと、二番目の依頼からはあなたの自由は奪われている。最初の依頼に拘束され始めるからである。最初の依頼を受け入れたあなたは、二番目の依頼に対して、ある種の「逆らいがたい強制力」を感じ、その力の前に屈服することになる。その強制力は実に巧みにあなたの心のなかに忍び込み、あなたの自由を奪う。 by 心理戦で絶対に負けない本 アスペクト社

これは、3番目、は2番目の依頼に、4番目は3番目の依頼に、連続で呼び出される関数のような効果がある。(すべての効果が一定だとすると、(実際は減衰すると思われる) 4番目の依頼に承諾した場合のの拘束力はf(f(f(f(x))))となる。たとえば 関数f(x)=x*2のとき 4番目の依頼の拘束力は x=10 のとき、f(f(f(f(10)))) = f(f(f(10*2))) = f(f(20*2)) =f(40*2) =80になる)

一般に人間が最終段階で決定することは、すでに選択の自由が失われてしまっていることが多い。(「ハンター×ハンター」の不自由な二択が有名だろう。「銀と金」の二者択一の必勝法は両方が偽というのも思い出される)

最初の決定が呼び水になって、そのあとの行動は大体方向づけられている。親の教育方針を思い出してみればよい。もちろん、ある程度方向づけられているだけで、完全に固定化されて運命づけられているわけではない。最初の現象が人間の心を拘束する現象をコミットメントというらしい。(定かではないが、本に書いてある)

Foot in the door はセールスマンが片足をドアに入れれば、物を売ったも同然という意味から来ている言語である。

「すみません、あなたと性行為がしたいのですが。」という人はいない。
すぐにピーポ君がきてお縄である。映画ビューティフル・マインドでナッシュ均衡を考えた天才ジョン・ナッシュはバーで女性に対して実際に言っていたが。
(後にビンタされる)

「すみません、もしお時間があるようでしたら、一緒にすこしお話でもしませんか」→「少しのどが渇いたので、おちゃにしませんか」→「おいしいお店をしっているので食事をしませんか」…(wait)…「一緒にお酒を飲みませんか?」→「少しどこかで休みませんか」→💗となる。

実践は簡単である。最初に小さな要求からはじめて、最終目標まで釣り上げれば良い。途中で失敗しても、こちらにリスクはない。

例:1万円を友人に借りる場合

あなた「ごめん、かなり生活費が苦しいんだ。3千円貸してくれない?」
相手「いいよ、そのくらいだったら」
あなた「ありがとう。あっ!何かあるといけないから5千円、
念のため一万円いいかな?」

(ここはあっ!が実は重要なポイントである。)

もちろん、連続する依頼または要求に差がありすぎてはいけない。3千円からスタートして30万円かりることはできない。最初の依頼にこちらから相手に金を払ってはいけない。子どもに1時間勉強させるつもりで、10分間最初に勉強させる場合、10分間勉強させたことに対して、小遣いをあげては、相手は買収された感じがして、いやな気分になるし、最終的な報酬も高くなってしまう。

対処法は簡単である。最初の依頼を断ること。もし受けてしまった場合は、連続する依頼を見抜いて拒絶するくらい断ること。知っていればほとんど引っかからない技術である。